野菜の育て方

つくね芋を深い袋で育て、葉が黄ばんだら丸い山の芋を掘り上げる

つくね芋は、粘りの強い丸形の山の芋です。長芋ほど深く伸びにくい一方で、つるは旺盛に伸びるため、深い袋や畑に種芋を植え、支柱やネットへ誘引して育てます。秋に葉が黄ばみ、つるが枯れ込んできたら、霜で傷む前に土を崩しながら収穫します。

栽培難易度

中級向け

植え付け時期

4月〜5月

栽培場所

深い袋・畑・大型容器

収穫目安

葉が黄ばみつるが枯れる

深い栽培袋で支柱に誘引して育つつくね芋と収穫した丸い山の芋

つくね芋の植え付け時期は、平暖地では4月から5月が目安です。芽のある種芋を深い袋や畑に植え、発芽後は支柱やネットへつるを誘引します。収穫時期は10月下旬から12月ごろで、収穫目安は葉が黄色くなり、つるが枯れ始めたころ。青い葉が多い時期はまだ太りきらず、遅れすぎると霜や過湿で傷むため、強い寒波の前に掘り上げます。

種芋は芽が見える健全なものを選び、切り口は乾かしてから植える
丸形でも根域は必要なので、深さ40cm以上の袋やよく耕した畑で育てる
つるが伸びる前に支柱やネットを用意し、葉をしっかり日に当てる
収穫目安は葉の黄ばみとつるの枯れ込み。株元を引かず、土を崩して掘る
つくね芋の種芋準備、深い袋への植え付け、支柱とネット、つる誘引、夏の水やり、葉の黄ばみ、掘り上げ収穫をまとめた縦長画像

種芋準備から深い袋への植え付け、つる管理、秋の掘り上げまでを一枚で確認できます。

栽培ステップ

まずはこの流れで育てる

1

植え付け前

芽のある種芋を用意する

つくね芋は種ではなく、芽の付いた種芋や切り芋から育てます。表面が硬く、カビや傷みが少ないものを選びます。切り分ける場合は芽を含め、切り口を数日乾かしてから植えると腐りにくくなります。

  • 芽が確認できる種芋を選ぶ
  • 切り口は乾かしてから植える
2

4月〜5月

深い袋や畑に植え付ける

平暖地の植え付け時期は4月から5月です。寒冷地・北海道・東北では地温が上がる5月中旬から6月上旬、暖地・九州・四国南部では4月上旬からが目安です。深さ40cm以上の栽培袋やよく耕した畑に、芽を上向きにして5cmから10cmほど土をかけます。

  • 深さ40cm以上の土を確保する
  • 低温期の早植えを避ける
3

植え付け時〜発芽前

支柱とネットを早めに立てる

発芽後のつくね芋はつるがよく伸びます。芽が伸びてから支柱を差すと種芋や根を傷めやすいため、植え付け時から竹支柱、園芸ネット、あんどん支柱を用意します。袋栽培では強風で倒れないよう、容器ごと固定します。

  • つるが伸びる前に支柱を準備する
  • 袋や鉢の転倒を防ぐ
4

つるが伸び始めたら

つるを上へ誘引する

つるの先端を折らないように、ネットや支柱へ軽く誘導します。葉が混みすぎると風通しが悪くなり、ハダニや葉の斑点を見逃しやすくなります。枯れ葉や地面に触れた葉は取り除き、葉が日を受ける空間を保ちます。

  • つるを無理に引っ張らない
  • 葉を混ませすぎない
5

6月〜9月

夏は乾かしすぎず過湿にしない

生育期の水切れは芋の太りを鈍らせます。一方で、袋や鉢の排水が悪いと種芋や株元が腐りやすくなります。表土が乾いたらたっぷり水やりし、受け皿に水をためません。真夏は朝に水やりし、土が熱くなりすぎる場所では半日陰へ寄せます。

  • 乾燥を続けない
  • 受け皿に水をためない
6

6月〜8月

葉色を見て控えめに追肥する

元肥入り培養土なら追肥は少量で足ります。葉色が薄い、つるの伸びが弱いときだけ、株元から少し離して化成肥料を控えめに施します。窒素が多いと葉ばかり茂り、芋の充実が遅れやすいため、勢いが十分なら追肥を増やしません。

  • 追肥は少量を株元から離して施す
  • 葉ばかり茂る株は肥料を控える
7

10月〜11月

葉が黄ばむまで待つ

秋に葉が黄色くなり、つるが枯れ始めると、芋に養分が移っています。葉が青く勢いのあるうちは早掘りになりやすく、芋が小さくなりがちです。寒冷地では10月下旬から霜予報を確認し、平暖地では11月を中心に収穫準備を進めます。

  • 青い葉が多い時期は急がない
  • 霜予報を見て収穫日を決める
8

10月下旬〜12月

土を崩して丸い芋を掘る

つくね芋は株元を強く引き抜くと傷みやすいので、まず地上部を切り、周囲の土を崩して芋の位置を確認します。袋栽培なら袋を倒して側面から土を崩すと掘りやすくなります。傷ついた芋は保存せず早めに食べ、保存する芋は表面を乾かして冷暗所に置きます。

  • 株元を引き抜かない
  • 傷ついた芋は早めに使う

月ごとの作業

2月

種芋、深い栽培袋、支柱、園芸ネットを準備する。保存中の種芋は凍結と乾燥を避ける。

3月

暖地では植え付け準備。切り芋にする場合は芽の位置を確認し、切り口を乾かす。

4月

平暖地の植え付け開始。遅霜が残る地域では無理に急がず、支柱や袋を先に用意する。

5月

植え付け本番。寒冷地は地温が上がってから植え、発芽後はつるを支柱へ誘引する。

6月

つるが伸びる時期。支柱から外れたつるを直し、葉裏のアブラムシやハダニを確認する。

7月

水切れに注意。袋栽培は朝に土の乾き具合を確認し、必要な株だけ少量追肥する。

8月

高温と過湿に注意。葉の斑点、株元の蒸れ、受け皿の水たまりを確認する。

9月

芋を太らせる時期。葉を健全に保ち、肥料の与えすぎを避ける。

10月

葉の黄ばみを確認し始める。寒冷地では霜の前に収穫できるよう準備する。

11月

収穫期。つるが枯れ込んだ株から、土を崩して丸い芋を傷つけずに掘る。

12月

平暖地の収穫終盤。凍結前に掘り、傷ついた芋は早めに食べる。

袋栽培・プランター栽培のコツ

つくね芋は長芋ほど長く伸びないため袋栽培に向きますが、浅い標準プランターでは土量が足りません。深さ40cm以上、できれば大きめの培養土袋や大型鉢を使い、収穫時に袋を倒して土を崩せる形にすると芋を傷つけにくくなります。つるが伸びるため、容器の深さだけでなく支柱を固定できる置き場所も先に決めます。

  • 深さ40cm以上の袋や大型鉢を使う
  • 支柱を固定できる場所に置く
  • 収穫時に土を崩せる容器が扱いやすい

トラブル対策

芽が出ない

地温不足、種芋の傷み、深植えが原因になりやすいです。寒冷地は5月中旬以降に植え、芽のある種芋を使います。

種芋が腐る

切り口の乾燥不足、過湿、排水不良が原因になりやすいです。切り芋は乾かし、受け皿に水をためません。

つるばかり伸びる

窒素肥料が多い、日当たり不足、芋の肥大期前の可能性があります。追肥を控え、葉をよく日に当てます。

葉がかすれる

ハダニや水切れを疑います。葉裏を確認し、乾燥が続く日は朝に水やりします。

芋が小さい

土量不足、水切れ、早掘りが原因になりやすいです。深い袋を使い、葉が黄ばむまで待って収穫します。

つくね芋の早い、適期、遅い、掘り方を比較した収穫目安画像

収穫ガイド

つくね芋の収穫時期・収穫目安・いつまで収穫できるか

つくね芋の収穫時期は、平暖地では10月下旬から12月ごろです。収穫目安は葉が黄色くなり、つるが枯れ始め、株元の生育が止まったころ。葉が青く元気な段階では早く、芋が小さく水っぽくなりやすいです。遅くまで置くと霜で地上部が黒く傷み、湿った土では芋の傷みや腐敗も増えます。いつまで収穫できるかは地域で変わり、寒冷地は10月下旬から11月の強い霜前、平暖地は11月から12月、暖地は年内を目安に、土が凍る前に掘り上げます。収穫期は週1回、葉色と霜予報を確認します。

10月下旬から12月、葉が黄ばみつるが枯れ始めたころが収穫時期
青い葉が多い時期は早く、芋が小さいことが多い
強い霜や土の凍結前までに収穫する
株元を引かず、袋を倒すか横から土を崩して掘る
つくね芋のアブラムシ、ハダニ、葉の斑点、根腐れをまとめた診断画像

病虫害・トラブル

つくね芋の害虫・病気・根腐れ対策

つくね芋はアブラムシ、ハダニ、葉の斑点、根腐れに注意します。つるが混み合うと葉裏の虫や斑点を見つけにくくなり、袋栽培で水がたまると種芋や株元が腐りやすくなります。葉裏、株元、土の湿り具合を週1回は確認します。

アブラムシ

新芽や葉裏に小さな虫が集まる

発生初期に水で流し、つるを混ませず風通しをよくします。

ハダニ

葉に細かい白い点が増え、葉色がかすれる

乾燥で増えやすいため葉裏を確認し、初期に洗い流します。水切れも見直します。

葉の斑点

葉に褐色の丸い斑点が出る

被害葉を取り除き、葉が長く濡れ続けないよう風通しを確保します。

根腐れ

株元や種芋が黒く軟らかくなり、つるが急に弱る

排水を改善し、受け皿に水をためません。切り口を乾かしてから植えます。

よくある質問

つくね芋の植え付け時期はいつですか?

平暖地では4月から5月が目安です。寒冷地・北海道・東北は5月中旬から6月上旬に遅らせ、暖地・九州・四国南部では4月上旬から始められます。

つくね芋はプランターや袋栽培で育てられますか?

深さ40cm以上の栽培袋や大型鉢を使えば育てられます。浅い標準プランターでは土量が足りず、芋が小さくなりやすいです。

つくね芋に支柱やネットは必要ですか?

必要です。つくね芋は丸い芋を作りますが地上部はつる性なので、発芽前から支柱や園芸ネットを用意し、つるを上へ誘引します。

つくね芋の収穫時期はいつですか?

平暖地では10月下旬から12月ごろです。葉が黄ばみ、つるが枯れ始めた株から収穫します。寒冷地では強い霜や土が凍る前に掘り上げます。

つくね芋の収穫目安と見分け方は?

葉が黄色くなり、つるが枯れ込み、株元の生育が止まったころです。青い葉が多い時期は早く、芋が小さいことが多いです。

つくね芋はいつまで収穫できますか?

土が凍る前、強い霜で地上部や芋が傷む前までに収穫します。平暖地では12月中、寒冷地では11月中を目安にします。