スナップエンドウの育て方をプロが徹底解説!秋蒔き春収穫で甘いシャキシャキ豆を収穫。種まきから支柱設置、収穫まで、初心者でも成功するスナップエンドウの育て方。根粒菌の力で土を豊かにしながら、開花後20日で美味しい豆莢を収穫できる栽培方法を詳しく解説。
種まき2週間前
スナップエンドウ栽培成功の基礎は適切な土作り。マメ科特有の根粒菌との共生を活かし、リン酸・カリウム中心の土作りが重要
根粒菌の活動を促進するため窒素肥料は控えめに・リン酸カリウム重視
10月中旬-11月上旬
発芽適温15-20℃を確保した適期種まき。幼苗での越冬を目指し、播種時期と深さの調整が栽培成功の鍵
地温15℃以上を確認してから播種・早まきは避ける
播種2-3週間後
発芽揃い後の間引きと初期育苗管理。健全な苗2株を選んで適切な間引きを行い、越冬に向けた丈夫な苗作りを実施
間引きは株元から切り取り・根を傷めないよう注意
12月上旬
草丈15-20cmでの理想的な越冬準備。霜害・凍害対策を講じて、春の生育再開に向けた健全な株を維持する冬季管理
草丈が高すぎると寒害受けやすい・適正サイズで越冬させる
3月中旬-下旬
春の生育再開とともに支柱設置開始。つるの伸長に備えた2m支柱設置と、第1回追肥による生育促進管理
支柱設置は早めに・つるが伸び始める前の準備が重要
4月上旬-5月
つるの伸長期における誘引作業。週1回の誘引作業でつるを支柱に巻きつけ、ネットやひもを使った効率的な管理方法
つるは自然に巻きつく性質・無理に曲げず自然な方向に誘引
4月下旬-5月
美しい白い花の開花期管理。自家受粉する性質を活かし、開花促進と着果率向上のための管理技術
開花期の過湿は花落ち・着果不良の原因・適度な乾燥を維持
5月-6月
開花後20-25日での適期収穫。朝の涼しい時間帯の収穫で品質維持し、継続的な収穫のための株管理
収穫は毎日チェック・適期を逃すと硬くなり食感悪化
開花からの日数とサヤの状態で見分ける最適な収穫時期
スナップエンドウは開花後20-25日が収穫の目安。サヤが6-7cmになり、中の豆がふっくらと膨らんで鮮やかな緑色のうちに収穫するのがポイントです。
即座に収穫
数日以内に収穫予定
若莢として収穫OK
緊急収穫・調理法工夫
種として保存または廃棄
水耕栽培で豆苗生産
草丈2m程度まで伸び、長期間収穫可能。支柱が必要だが収量が多い
下段から順次収穫し、上段の花を咲かせ続けて長期収穫を楽しむ
草丈80cm程度で支柱不要。一斉収穫タイプで管理が簡単
開花期間が短いため、適期を逃さず集中的に収穫する
紫色の美しい花が特徴。やや晩生で寒さに強い
花も観賞価値があり、収穫期は通常種より若干遅めに設定
豆の膨らみが不十分で、甘みと食べ応えに欠ける
開花から20日は待ち、豆がふっくら膨らんでから収穫する
豆が硬くなり、筋が太くなって食感が悪化
毎日観察し、サヤの色とツヤが良いうちに収穫する
つるあり種では継続的な収穫ができず、もったいない
下段から順次収穫し、上段の開花を促進させる
水分で日持ちが悪くなり、品質が劣化しやすい
晴天の午前中に収穫し、すぐに涼しい場所で保存
朝の涼しい時間帯に収穫。気温上昇とともに莢の成長が早まるため観察頻度を上げる
高温で品質が落ちやすいため早めの収穫を心がける。梅雨入り前に収穫を完了
スナップエンドウの育て方の基本は秋蒔き栽培(10-11月種まき→翌4-6月収穫)です。冷涼期を好み、幼苗で越冬する耐寒性の強さが特徴です。
最も安定した作型。幼苗で越冬し、春の気温上昇とともに生育が旺盛になる。病害虫も少なく、初心者に最適。
寒冷地限定の作型。越冬できない地域で春から夏の栽培。生育期間は短いが夏の高温に注意が必要。
越冬栽培は困難なため春蒔き中心。冷涼な気候を活かした高品質生産が可能。霜の心配がなくなってから種まき。
秋蒔き栽培の最適地域。幼苗での越冬が可能で、春の長期収穫を楽しめる。春蒔きも可能だが収穫期間は短め。
温暖な気候で越冬しやすく、秋蒔き栽培に適している。春の収穫期が長く、家庭菜園に最適な地域。
暖地では秋蒔きが中心。種まき時期を遅らせて幼苗での越冬を図る。春の収穫期は他地域より早め。
越冬栽培は困難なため春蒔き中心。冷涼な気候を活かした高品質生産が可能。霜の心配がなくなってから種まき。
秋蒔き栽培の最適地域。幼苗での越冬が可能で、春の長期収穫を楽しめる。春蒔きも可能だが収穫期間は短め。
温暖な気候で越冬しやすく、秋蒔き栽培に適している。春の収穫期が長く、家庭菜園に最適な地域。
暖地では秋蒔きが中心。種まき時期を遅らせて幼苗での越冬を図る。春の収穫期は他地域より早め。
平均気温 15-20℃
平均気温 10-15℃
平均気温 5-10℃
平均気温 2-8℃
平均気温 3-10℃
平均気温 8-15℃
平均気温 12-20℃
平均気温 18-25℃
平均気温 22-28℃
平均気温 25-30℃
平均気温 26-32℃
平均気温 20-26℃
スナップエンドウは「食べるサプリメント」と呼ばれるほど栄養豊富な野菜です。ビタミンC、β-カロテン、食物繊維が豊富で、莢と豆の両方を食べることで効率よく栄養摂取ができます。
A.スナップエンドウの育て方の基本は秋蒔き(10月中旬-11月上旬)です。幼苗で越冬し、春に収穫する作型が最も安定したスナップエンドウの育て方になります。寒冷地では越冬が困難なため、春蒔き(3-4月)で栽培します。発芽適温は15-20℃なので、地温が安定してから種まきしましょう。
A.草丈20cm程度になった3月下旬頃に支柱設置します。長さ200cmの支柱を株元から10cm離して深さ30cmまで差し込みます。つるあり種では必須で、支柱にネットや麻ひもを張り、週1回ペースで誘引作業を行います。
A.開花から20-25日後、莢の長さが6-7cmになり、中の豆がふっくらと膨らんだ状態が収穫適期です。莢が鮮やかな緑色でツヤがあり、手で触ると弾力があるのが目安。朝の涼しい時間帯に収穫すると品質が保たれます。
A.スナップエンドウはマメ科なので連作障害が起こりやすい野菜です。同じ場所での栽培は3-4年間隔を空けてください。対策として、異なる科の野菜との輪作、堆肥による土壌改良、コンパニオンプランツ(ネギ類)の併用が効果的です。
A.プランター栽培は十分可能です。深さ30cm以上のプランターを使用し、つるあり種では180-200cmの支柱が必要です。排水良好な培養土を使い、根粒菌の活動を考慮して窒素肥料は控えめに。水やりは土の表面が乾いてから与えましょう。
A.着果不良の原因は、開花期の過湿、窒素肥料の過多、気温が高すぎることなどです。開花期は水やりを控えめにし、リン酸・カリウム中心の追肥を行います。また、25℃以上の高温では花粉の活力が低下するため、涼しい環境を保つことが大切です。
A.根粒菌はマメ科植物の根に共生する細菌で、空気中の窒素を植物が利用できる形に変換します。そのため、スナップエンドウは窒素肥料をほとんど必要とせず、逆に土壌に窒素を供給して後作物の生育を良くします。肥料は リン酸・カリウム中心で十分です。
A.収穫が遅れて硬くなった完熟豆や、種として保存した豆を使って豆苗栽培ができます。豆を一晩水に浸けて発芽させ、水耕栽培で1週間程度育てます。10-15cmの新芽が出たら豆苗として収穫でき、栄養価の高い再生野菜として楽しめます。
A.主な病害は うどんこ病、立枯病で、害虫はアブラムシ、ハモグリバエが発生します。予防として風通しを良くし、過湿を避けます。発生初期なら農薬を使わず、うどんこ病には重曹水、アブラムシには牛乳スプレーが効果的です。コンパニオンプランツのバジルやマリーゴールドも害虫忌避に有効です。
A.つるなし種は草丈80cm程度で支柱不要、一斉収穫タイプで管理が簡単です。つるあり種は草丈2m程度で支柱必要、長期収穫可能で収量が多くなります。初心者やプランター栽培にはつるなし種、畑で長期収穫を楽しみたい場合はつるあり種がおすすめです。