日本料理の定番、大根を育てよう

育て方から種まき・間引きまで、美味しい大根の栽培法

日本料理の定番、大根を育てよう

概要

大根は日本料理に欠かせない代表的な根菜です。深耕と適切な間引きが成功の鍵で、根だけでなく葉も栄養豊富で美味しく食べられます。

栽培難易度
初級者
📅
栽培期間
2-3ヶ月
🌤️
最適季節
秋まき
💪
栄養価
ビタミンC豊富
種まき
種まき
深耕30cm以上で種まき
間引き
間引き
2回の間引きで1本立ち
根部肥大
根部肥大
根が肥大して成長
収穫
収穫
根径5-7cmで収穫
根と葉両方利用
間引き菜も美味
寒さで甘くなる
日本料理に万能

大根栽培の流れ

土づくり
1

土づくり

8月下旬

深さ30cm以上によく耕し、石や古い根を完全に除去します。排水性の良い土壌作りが重要です。

深耕が最重要
石の完全除去
排水性重視
種まき
2

種まき

9月上旬-中旬

株間30cmで1カ所4-5粒ずつ種まきします。覆土は1cm程度で軽く押さえます。

適期種まきが重要
発芽適温20-25℃
覆土は薄めに
1回目間引き
3

1回目間引き

9月下旬

本葉1-2枚時に元気な3本を残して間引きます。間引き後は必ず追肥を行います。

元気な株を選別
間引き後必ず追肥
土寄せで根を保護
最終間引き
4

最終間引き

10月上旬

本葉5-6枚時に最も元気な1本を残します。この段階で根の肥大が始まります。

最良の1本を選択
根部の肥大開始
2回目追肥実施
根部肥大期
5

根部肥大期

11月

根が肥大する重要な時期です。水分管理と病害虫チェックを継続します。

水分管理重要
根の成長確認
病害虫チェック
収穫
6

収穫

12月

根径5-7cmになったら収穫適期です。葉を付けたまま抜き取り、葉も調理に活用します。

根径5-7cmが目安
葉付きで収穫
葉も栄養豊富

大根栽培スケジュール詳細

8月

平均気温 26-28℃

📅 下旬

🏗️土づくり準備

  • 深耕30cm以上必須
  • 石・古根の完全除去
  • 堆肥2kg/m²混合

9月

平均気温 20-25℃

📅 上旬-中旬

🌱種まき

  • 株間30cm、深さ1cm
  • 1カ所4-5粒ずつ種まき
  • 発芽適温20-25℃
📅 下旬

✂️1回目間引き

  • 本葉1-2枚時に3本立ち
  • 初回追肥(化成肥料5g/株)

10月

平均気温 18-20℃

📅 上旬

🌿最終間引き

  • 本葉5-6枚時に1本立ち
  • 2回目追肥(化成肥料10g/株)
  • 根部肥大開始
📅 下旬

🌾本格成長期

  • 病害虫チェック
  • 水やり管理

11月

平均気温 13-15℃

📅 全般

🥕根部肥大期

  • 根の肥大確認
  • 葉の観察(病害虫チェック)
  • 適度な水やり継続

12月

平均気温 5-10℃

📅 収穫期

🎯収穫

  • 根径5-7cmで収穫
  • 葉を付けたまま抜き取り
  • 葉も調理に活用

1-2月

平均気温 4-6℃

📅 収穫最盛期

🎯最終収穫

  • 最高の甘み
  • 鬆入り前に収穫
  • 次期作準備

📝 重要なポイント

🌡️温度管理

発芽適温は20-25℃、生育適温は15-20℃

💧水やり

土の表面が乾いたらたっぷりと。過湿は禁物

🌱間引きタイミング

遅れると根の形が悪くなるので注意

❄️霜対策

霜に当たると甘みが増すが、葉は保護する

大根の特徴

大根(Daikon Radish)について詳しく知りましょう

秋まきの利点

寒さに強く、秋から冬にかけて甘みが増します。スが入りにくく、病害虫の被害も少ないのが特徴です。

🍃葉も栄養豊富

根の部分だけでなく、葉にもビタミンC、カルシウム、鉄分が豊富に含まれており、間引き菜も美味しく食べられます。

🌱初心者向け

比較的病害虫が少なく育てやすい野菜です。生育が緩やかなので管理しやすく、失敗が少ないのが魅力です。

🥗用途が豊富

生食(サラダ、大根おろし)、煮物、漬物、炒め物など、様々な料理に活用できる万能野菜です。

間引きの詳しい手順

大根栽培で最も重要な間引きのタイミングと方法を詳しく解説します。2回に分けて行う間引きが成功の鍵です。

1

種まき

9月上旬-中旬

株間30cmで1カ所4-5粒ずつ種まき。深耕30cm以上で石を完全除去した土壌に。

  • 深耕が最重要ポイント
  • 発芽適温20-25℃
  • 覆土は1cm程度
2

発芽

種まき後7-10日

発芽揃い後、健全な苗の成長を確認。この段階では間引きはまだ行いません。

  • 発芽率を確認
  • 水やりで土壌を適湿に
  • 害虫の早期発見
3

1回目間引き

本葉1-2枚時

元気な3本を残して間引き。同時に1回目追肥(化成肥料5g/株)を行います。

  • 元気で葉色の濃い株を残す
  • 間引き後必ず追肥
  • 土寄せで根を保護
4

生育期

間引き後2-3週間

外葉をしっかり育て、根の初期肥大を促進。この期間の管理が最終収量を決定します。

  • 外葉を大切に育てる
  • 水分管理を適切に
  • 病害虫チェック継続
5

2回目間引き

本葉5-6枚時

最も元気な1本を残して最終間引き。2回目追肥(化成肥料10g/株)を実施。

  • 最良の1本を選択
  • 根部の肥大開始確認
  • 2回目追肥を忘れずに
6

収穫

12月

根径5-7cmで収穫適期。葉を付けたまま抜き取り、葉も調理に活用します。

  • 根径5-7cmが目安
  • 葉付きで収穫
  • 葉は根の4倍の栄養価

🌱🌱 間引きのポイント

元気で葉の色が濃く、茎がしっかりした苗を残す
間引き後は必ず追肥(1株あたり5-10g化成肥料)を行う
間引いた若葉も栄養豊富で美味しく食べられる
間引きの遅れは根の形が悪くなる原因になる
土寄せで根部を保護し、まっすぐな根に育てる

大根の栄養価と効果

🥕 根の部分(100gあたり) / 🍃 葉の部分(大根葉)

🥕 根の部分(100gあたり)

ビタミンC
12mg
食物繊維
1.4g
カリウム
230mg
ジアスターゼ
豊富
効果:消化促進、美肌効果、便秘解消

🍃 葉の部分(大根葉)

ビタミンC
53mg
カルシウム
260mg
鉄分
3.1mg
β-カロテン
3900μg
効果:骨の健康、貧血予防、免疫力向上
💡

葉の部分は根の約4倍の栄養価!

間引き菜も無駄なく活用しましょう。

よくある質問

A.9月上旬から中旬が最適です。発芽適温は20-25℃、生育適温は17-21℃です。早すぎると害虫被害、遅すぎると根の肥大不良になります。地域により多少調整が必要ですが、9月種まきが基本です。

A.2回に分けて間引きます。1回目は本葉1-2枚時に3本立ちに、2回目は本葉5-6枚時に1本立ちにします。間引き後は必ず追肥(化成肥料5-10g/株)を行い、土寄せも忘れずに実施してください。

A.大根の葉は根の約4倍の栄養価があります。間引きした若葉は生でサラダに、成長した葉は炒め物や味噌汁の具に最適です。ビタミンC、カルシウム、鉄分が豊富で、捨てるのはもったいない食材です。

A.股根の主な原因は①土中の石や古い根、②耕起不足、③肥料の塊です。対策として種まき前の深耕30cm以上、石や異物の完全除去、肥料の均一混合が重要です。また、直播きが基本で移植は避けてください。

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