ブロッコリーの種まき時期完全ガイド

【2025年版】夏まき栽培で失敗知らず!種まき時期から収穫まで、プロが教えるブロッコリー栽培の完全ガイド。初心者でも大きな花蕾を収穫できる栽培方法を詳しく解説。

ブロッコリーの種まき時期完全ガイド
栽培難易度
初心者向け
📅
栽培期間
90-120日
🌤️
最適季節
春・秋
💪
栄養価
ビタミンC・ベータカロテン豊富
土壌準備・種まき
土壌準備・種まき
pH6.0-6.8調整と適期播種
育苗・定植
育苗・定植
本葉4-5枚期に定植
追肥・水管理
追肥・水管理
定植後の追肥と水分管理
収穫
収穫
播種90-120日後収穫

ブロッコリー栽培の詳細ステップ

種まき時期の決定と土づくり
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種まき時期の決定と土づくり

種まき1ヶ月前

ブロッコリー栽培成功の最重要ポイント。夏まき(7-8月)が初心者におすすめで、病害虫が少なく安定栽培が可能

夏まき(7-8月):病害虫少・初心者向け・11-12月収穫
春まき(2-3月):早期収穫可・トウ立ち注意
pH6.0-6.5に土壌調整・石灰1週間前施用
堆肥2kg/㎡・元肥(化成8-8-8)150g/㎡
株間45-50cm・排水良好な場所選定

種まき時期の選択が収穫の成否を90%決定します

種まき・育苗(ポット育苗推奨)
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種まき・育苗(ポット育苗推奨)

春まき2-3月・夏まき7-8月

ブロッコリーは移植栽培が基本。3号ポットでしっかりとした苗を作ることが大きな花蕾収穫の秘訣

3号ポット×種3-4粒播種・覆土1cm
発芽適温15-20℃・5-7日で発芽
本葉2枚で1本立ち間引き
本葉5-6枚まで育苗(30-40日間)
定植まで乾燥させず・肥料切れ注意

苗の質が最終的な花蕾サイズに直結・丈夫な苗作りが重要

植え付けと防虫対策
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植え付けと防虫対策

春植え3-5月・夏植え8-9月

根を傷めない丁寧な定植と即座の防虫ネット設置。アブラナ科の宿命である害虫対策が成功の分かれ目

曇天・夕方の定植が理想的
根鉢を崩さず・地面と同レベルに
定植直後に防虫ネット設置(11月まで)
活着まで毎日水やり・その後は控えめに
株間45-50cm厳守・風通し確保

定植直後の防虫ネットがモンシロチョウ被害を完全防止

追肥・中耕・土寄せ管理
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追肥・中耕・土寄せ管理

定植後1ヶ月~収穫前

「肥料食い」ブロッコリーの特性を活かす定期追肥。中耕・土寄せで初期生育を促進し大きな花蕾を目指す

定植1ヶ月後:1回目追肥(化成肥料30g/株)
以後3週間ごと追肥・計2-3回実施
追肥時に必ず中耕・土寄せ実施
草丈50cm超えたら土寄せで倒伏防止
花蕾見え始めまで追肥継続

初期生育期の施肥が花蕾サイズを決定・手抜き厳禁

頂花蕾の収穫
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頂花蕾の収穫

定植後90-120日

花蕾直径12-15cmが収穫適期。適切なタイミングでの収穫が品質と後続の側花蕾発生を左右する

花蕾12-15cm・蕾が固く締まった状態で収穫
朝の涼しい時間帯・花蕾の品質最高時
茎を10cm程度残してナイフでカット
収穫遅れは花蕾が開花し商品価値が低下
収穫直後の切り口は清潔に保つ

適期収穫が側花蕾の発生量と品質を大きく左右する

側花蕾管理・長期収穫
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側花蕾管理・長期収穫

頂花蕾収穫後~翌年4月

頂花蕾収穫後の側花蕾管理で収量を5-10倍に増やし、春まで長期間収穫を継続

頂花蕾収穫直後に追肥(化成肥料20g/株)
側花蕾は5-8cm程度の小さめサイズで随時収穫
週2-3回の収穫頻度で新鮮な側花蕾を確保
真冬期でも防寒対策で収穫継続可能
春先(3-4月)まで長期間の収穫が実現

側花蕾管理の成功で1株から3-5kg以上の収量獲得可能

🥦ブロッコリー収穫タイミング【見極め方法】

外観と特徴で見分ける最適な収穫時期

地域や品種、気候条件によって収穫時期は変動します。時期だけでなく、花蕾の外観と特徴で正確な収穫タイミングを判断することが美味しいブロッコリー収穫の秘訣です。

収穫タイミング判断基準

収穫適期の状態

収穫適期

最高品質
直径12-15cm
  • 花蕾が固く締まっている
  • つぼみが密集し隙間がない
  • 表面が平滑で凹凸が少ない
  • 濃い緑色を保持

即座に収穫

収穫適期直前の状態

収穫適期直前

品質良好
直径10-12cm
  • つぼみが形成されているが少し小さい
  • 花蕾の表面が平坦
  • 濃緑色で健康的
  • まだ花弁の色は見えない

2-3日以内に収穫

収穫遅れ注意の状態

収穫遅れ注意

品質低下中
直径15cm以上
  • 花蕾の表面に凹凸が目立つ
  • つぼみが膨らみ始める
  • 黄緑色の花弁が見え始める
  • 隙間ができ始める

緊急収穫必要

収穫時期過ぎの状態

収穫時期過ぎ

食用不適
サイズ問わず
  • 黄色い花が咲き始める
  • つぼみが大きく膨らむ
  • 花蕾がバラバラに分離
  • 茎が硬くなる

側花蕾に期待

品種別収穫時期の見極め

早生種

収穫期間:定植後70-80日
特徴:

花蕾全体が平らで小花がやや粗い状態が適期

コツ:

花蕾の成長が早いため、毎日チェックが必要

中生種

収穫期間:定植後90-100日
特徴:

花蕾に適度な凹凸があり小花が引き締まった状態

コツ:

最も栽培しやすく、収穫適期の幅が比較的長い

晩生種

収穫期間:定植後110-120日
特徴:

大きな花蕾で小花が密集し、しっかりとした重量感

コツ:

寒さに当たることで甘味が増し、品質が向上

収穫タイミングのよくある失敗

⚠️サイズだけで判断

問題:

品種や生育条件を無視した画一的判断

解決策:

直径と併せて花蕾の締まり具合を必ず確認

⚠️収穫を急ぎすぎる

問題:

小さすぎる花蕾での早期収穫

解決策:

十分なサイズになるまで待ち、品質重視で判断

⚠️黄色い花弁を見逃す

問題:

開花兆候の見落としによる品質劣化

解決策:

花蕾の色変化を毎日観察し、黄緑色が見えたら即収穫

⚠️気温を考慮しない

問題:

高温期は花蕾の劣化が加速することを見落とし

解決策:

25℃超の日は朝夕の涼しい時間帯に収穫判断を実施

季節別収穫タイミング

春収穫(5-6月)

気候条件:気温上昇期
収穫のコツ:

トウ立ちリスクが高いため、適期より少し早めの収穫を推奨

秋冬収穫(11-2月)

気候条件:低温期
収穫のコツ:

寒締め効果で甘味増加。霜に当たっても品質低下しにくく、収穫適期が長い

📅ブロッコリー種まき時期・植え付け時期・収穫時期

最適な栽培時期

夏まき栽培(7-8月種まき→10-2月収穫)が初心者におすすめ。発芽適温15-20℃での栽培が成功の鍵です。

夏まき栽培(推奨)

種まき時期7月中旬-8月下旬
植え付け8月下旬-9月中旬
収穫時期10月-2月(11-12月がピーク)
発芽適温15-20℃
栽培期間約4-5ヶ月
特徴:

最も作りやすい作型。冷涼な秋から冬にかけてじっくりと生育し、締まった良質な花蕾を収穫できる。病害虫の発生も比較的少なく、初心者に最適。

春まき栽培

種まき時期2月下旬-3月中旬
植え付け3月中旬-4月中旬
収穫時期5月中旬-6月末
発芽適温15-20℃(保温必要)
栽培期間約3-4ヶ月
特徴:

育苗時の保温対策が必須。春の温度上昇により生育は早いが、高温期に入ると花蕾の品質が劣化しやすいため、計画的な栽培が必要。

冬まき栽培(上級者向け)

種まき時期12月下旬-1月中旬
植え付け1月中旬-2月中旬
収穫時期4月-5月
発芽適温温室・保温設備必須
栽培期間約4-5ヶ月
特徴:

中間地・暖地限定の特殊栽培。低温伸長性に優れた専用品種を使用し、トンネル被覆やべたがけ不織布による保温対策が必要。生育は遅いが、春先に高品質な花蕾を収穫でき、端境期の貴重な収入源となる。

⚠️重要なポイント

  • 発芽適温15-20℃の厳守が栽培成功率を大きく左右する最重要ファクター
  • 25℃を超えると花蕾の品質が劣化、30℃以上では正常な生育が困難
  • ブロッコリーは移植栽培が基本。育苗期間は約30-40日間を確保
  • 地域の気候特性を活かした作型選択により安定収穫を実現
  • 品種特性(早生・中生・晩生)と栽培時期の組み合わせが収量品質を決定

地域別栽培時期

栽培地域マップ

関東地方

夏まき時期7月下旬-8月中旬
秋冬収穫11月-翌年1月
春まき時期2月下旬-3月上旬
初夏収穫5月下旬-6月
ポイント:

中生種を中心とした栽培で、長期間収穫が可能。秋冬期の収穫が特に安定しており、初心者にもおすすめ。

関西地方

夏まき時期7月中旬-8月下旬
秋冬収穫10月下旬-翌年1月
春まき時期3月上旬-中旬
初夏収穫6月上旬-下旬
ポイント:

関東より若干早めの種まきが可能。温暖化により暖冬傾向のため、耐寒性品種の選択が重要。

九州地方

夏まき時期8月上旬-下旬
秋冬収穫11月-翌年2月
春まき時期2月中旬-3月
初夏収穫5月-6月上旬
ポイント:

暖地のため夏まきは遅めに開始。冬季も温暖で長期収穫が可能。側花蕾も積極的に収穫できる。

ブロッコリー栽培年間スケジュール

2月

平均気温 3-10℃

📅 下旬

🌱春まき準備

  • 育苗用土の準備・ポット消毒
  • 温床またはハウスの準備
  • 春まき用品種の選定

3月

平均気温 8-15℃

📅 上旬-中旬

🌰春まき種まき

  • 温床でポット育苗(3号ポット)
  • 種3-4粒播種・覆土1cm
  • 発芽適温15-20℃を維持
📅 下旬

🌿育苗管理

  • 発芽後1本立ちに間引き
  • 保温資材で夜温10℃以上維持
  • 本葉5-6枚まで育苗

4月

平均気温 15-20℃

📅 中旬

🌱春植え付け

  • 本葉7-8枚の苗を植え付け
  • 株間45-50cm・防虫ネット設置
  • 活着まで毎日水やり
📅 下旬

🌿初期管理

  • 定植2週間後に追肥開始
  • 中耕・土寄せ作業
  • 害虫モニタリング強化

6月

平均気温 20-25℃

📅 上旬-下旬

✂️春まき収穫

  • 花蕾12-15cmで収穫適期
  • 朝の涼しい時間帯に収穫
  • 側花蕾も継続収穫

9月

平均気温 20-25℃

📅 上旬-中旬

🌾土づくり完了

  • 元肥施用(堆肥2-3kg/㎡)
  • 畝立て(幅120cm・高さ10cm)
  • 土壌消毒実施
📅 中旬-下旬

🌰秋まき種まき

  • 適期播種(気温25℃以下)
  • 筋まき・条間15cm
  • 発芽適温15-20℃確保

10月

平均気温 15-20℃

📅 上旬

🌿秋まき生育管理

  • 1回目間引き(本葉2枚)
  • 株間調整(3cm間隔)
  • 土寄せ・除草作業
📅 中旬-下旬

✂️早期収穫開始

  • 生育良好株から収穫開始
  • 草丈20cm以上で収穫可能
  • 間引きを兼ねた収穫

9月

平均気温 22-27℃

📅 上旬-中旬

🌿夏植え生育管理

  • 定植後1ヶ月で1回目追肥
  • 中耕・土寄せで根を強化
  • 防虫ネット継続・病害虫チェック

10月

平均気温 17-22℃

📅 上旬-下旬

🌺花蕾形成期管理

  • 2回目追肥で花蕾発達促進
  • 草丈50cm超えで土寄せ強化
  • 花蕾見え始めの兆候確認

11月

平均気温 10-15℃

📅 上旬

🌱最終間引き・追肥

  • 最終間引き(株間10cm)
  • 追肥施用(液肥500倍)
  • 寒冷紗準備
📅 中旬-下旬

❄️防寒対策

  • 寒冷紗・不織布べたがけ
  • 霜害対策実施
  • マルチング強化

12月

平均気温 5-10℃

📅 上旬-下旬

❄️✂️冬どり収穫

  • 寒締めほうれん草収穫
  • 甘みが増した高品質収穫
  • 凍害に注意して収穫

1月

平均気温 2-8℃

📅 上旬-下旬

❄️🥦冬季側花蕾収穫

  • 冬季でも側花蕾継続収穫
  • 寒さで甘みが増した高品質
  • 低温で生育は遅いが品質良好

2月

平均気温 3-10℃

📅 上旬-下旬

🌸🥦最終収穫期

  • 側花蕾最終収穫期
  • 春のトウ立ち前に収穫完了
  • 新たな春まき準備開始

ブロッコリーの栄養価と健康効果

ブロッコリーは「栄養の宝庫」として知られる緑黄色野菜の代表格です。ビタミンCはレモンの約1.4倍、注目成分スルフォラファンの抗酸化作用で健康維持をサポート。野菜の中でもトップクラスのタンパク質含有量を誇ります。

🥦 ブロッコリー(100gあたり)

ビタミンC
140mg
スルフォラファン
豊富
食物繊維
5.1g
タンパク質
5.4g
ベータカロテン
900μg
カリウム
460mg
葉酸
220μg
ビタミンK
180μg
効果:骨粗鬆症予防、貧血改善、免疫力向上

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よくある質問

A.最も成功率が高いのは夏まき栽培(7月中旬-8月下旬)です。発芽適温15-20℃が確保しやすく、病害虫の発生が少ない時期で初心者におすすめです。秋から冬にかけてじっくりと生育し、11-12月に最高品質のブロッコリーが収穫できます。

A.花蕾の直径が12-15cmになり、つぼみが固く締まって密集した状態が収穫適期です。表面が平滑で濃い緑色を保っている間に収穫してください。黄緑色の花弁が見え始めたら収穫遅れのサインなので、すぐに収穫しましょう。

A.最も多い失敗は①種まき時期のミス(高温期の播種は発芽不良)、②追肥不足(ブロッコリーは肥料食いの野菜)、③害虫対策の遅れ(定植直後の防虫ネット設置が必須)、④収穫タイミングの見極め不足です。これらを注意すれば成功率は大幅に向上します。

A.頂花蕾収穫後、茎の脇から出てくる小さな花蕾が側花蕾です。直径5-8cm程度の小さめサイズで随時収穫してください。週2-3回のペースで収穫を続けることで、春先まで長期間楽しめ、1株から3-5kg以上の収量が期待できます。

A.可能ですが、大型の深いプランター(30L以上、深さ30cm以上)が必要です。株間を少し狭めて(35-40cm)栽培し、追肥をこまめに行ってください。根が浅く張るため、水切れと肥料切れに特に注意が必要です。

A.pH6.0-6.8の微酸性土壌を好みます。植え付け2週間前に堆肥2-3kg/㎡、石灰150g/㎡を施用し、元肥として化成肥料(8-8-8)150g/㎡を混和してください。排水性と保水性のバランスが良い土壌が理想的です。

A.定植直後の防虫ネット設置がモンシロチョウ・アブラムシ対策に最も効果的です。11月頃まで継続してください。病気予防には排水対策と適度な株間確保が重要。黒腐病・べと病が発生しやすいため、葉が過湿にならないよう注意しましょう。

A.ブロッコリーは「肥料食い」の野菜です。定植1ヶ月後に1回目の追肥(化成肥料30g/株)を行い、その後3週間ごとに2-3回追肥を継続してください。花蕾が見え始めるまで追肥を行うことで、大きな花蕾を収穫できます。